アウトビアンキA112ジュニア

本日、買取させて頂いたアウトビアンキA112Jr.です。
私も青春時代に3台も乗り継いだ大好きな名車で、この車は2年前にあるご家族に販売した個体です。
旧車趣味のご友人家族がいらして旧車に興味を持ち、はじめての趣味車として選んでいただいた1台で、私はそのことがとても嬉しく、特別な思いでそのご家族と接しておりました。
このたび、やむを得ない事情もあって手放される事となり、販売先としてピッコロカーズを選んでいただくことが出来ました。絶対に他社には譲れないという強い思いがあったのは事実ですが、この個体とは必ずまた縁があると感じていたこともそっと記しておきます。
買取手続きをしている時、あえてクルマの思い出話はしませんでした。それでも、ご家族を包む空気、お子様の表情、そして、このクルマに乗り込み、久しぶりに走らせてみた印象から、この2年、このご家族のかけがいのない思い出を刻んできた事が、痛いほどに伝わってまいりました。

お帰り。2年間、よく働いたね。次のオーナーも素晴らしい方だといいね。また、しばらくよろしく頼むね。。。

クルマ屋を営んでいると、時にこのような心に刻み込んでおきたくなるような瞬間に出くわします。人の人生を彩るきっかけをご提供できていると思うと、クルマ屋とは、なかなかに幸せな商売だなと感じ入ります。
｢クルマは作らない。クルマのある人生を作っている」という名コピーが大手販社さんの広告にございますが、まさに、その現場に従事することの喜びを感じます。｢クルマのある人生と、それを楽しむ人を作っている」と言ったら大げさでしょうか？しかし私は、本当にこのような気持ちでクルマ屋を営んでいます。｢日本にクルマの愉しみ再インストール」…UCMJの理念です。

Tencho

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