しっくり踏み込めるシアワセ
フィアット500の標準シートポジションを、少し高いと感じられている方多い気がします。
ペダル操作の際、僅かに「踏み降ろす感覚」と「上に抜く感覚」を感じます。同時にそれを意識する事でペダル操作がスムーズに出来るという点は、私の感覚ではFIAT126の時代から脈々と続くフィアット伝統の右足の所作なのですが、そこに違和感を感じている方も一定数いらっしゃいます。
このようなペダル感覚は極小RR車ならわかるものの、なぜFFも?！・・・という点については、中世ローマにおけるゲルマン民族の台頭にまで考察の幅を広げる必要があるかもしれないので割愛させていただきますが、141パンダにも感じたこの踏み降ろし感覚は、フィアット500の標準シートにおいては特に、小ぶりで角の丸いプリッとした座面に乗っかるように腰掛ける「スツール感」があることで、ことさら右足の収まりが悪い印象を助長している様に思えます。
普段着感覚のまま右足問題を解決するベストアンサー
ソートポジションを改善したいとなれば、手っ取り早い方法はシートの交換です。
当店のデモカーでも、パンダ２にスパルコとか、アバルトや500にレカロとか、色々試してはいるものの、普段着感覚のカーライフを提唱するピッコロカーズとしてはちょっとやりすぎ感・・と申しますか、反則ワザ感を感じていたわけです。
アバルトのお客様ならいざしらす、普通の500のカーソナライズ（Car+Parsonalize）を広くあまねく楽しもうよ！と啓蒙する際に、シート一脚15万円とかオススメしにくいですし、一般的なお客様からしたらバケットタイプのスポーツシートが鎮座する車内は、感性にしっくりこないのは明白です。例えるならロハス系ダイニングルームにハーマンミラーのオフィスチェアをセットするかのような違和感。。。そんなギャップがあるのです。
前振りが長くなりましたが、ノーマルシートをさり気なくポジションダウンする事が出来る「ローポジションアダプタ」は、この様な悩みを抱えるピッコロカーズの救世主のような存在であることは、なんとなくご想像頂けたものと思います。
誰も気が付かない「ひと手間」で、愛車が体にフィットするヨロコビ
さて。そんなローポジションアダプタですが、その取り付けはなかなかハードワークでした。
「リベットを取り外してアダプタを装着する」という言葉だけを目にすると、ドリルで揉んでバシバシとリベットを外すイメージが湧きますが、実際に作業を致しますとフィアット500のシートを支える頑強なリベットは「ドリルで揉む」という言葉とは程遠い、終わりの見えない発掘作業の様相。。ここは機械加工の得意な心強いパートナーショップにアウトソースすることに致しました。
一方、晴れてノーマルのマウント金具が外れ、このアダプタを取り付ける段階では、そこは言わずとしれたマエカワエンジニアリングさんのホレボレする工作精度の高い製品ですから、ボルトを締める感触に味わいを感じるような幸せな作業となります。本当に目に止まらない部分に取り付けるのがもったいなくなる機能美と切削の美しさをもった製品ですね。しばし手に取り眺めてしまいます。
さて、この様なかゆいところに手が届く・・・ではなく足が届くローポジションアダプタ、ご購入頂くにあたり、取り付けは原則としてプロショップで行って下さい。
当店では、上記を踏まえて取付工賃を15,000円（1脚）と設定させて頂くことに致しました。
完全なる定番商品というわけでもなさそうですので、お求めはお早めに！
逆にご要望が多ければ、生産頻度も上がるかもしれませんネ！
そんなローポジションアダプタですが、先日お取り付けさせて頂いたお客様にワクワクして感想をお聞きしたところ「頭上空間に余裕ができてヨカッタ！！」と仰ってました。そうか。169cmの私には思いもつかなかった効用だ。。。ということで、ペダルワークの改善と、頭上空間の確保に有効な、マエカワエンジニアリング製ノーマルシート用ローポジションアダプタ。見た目はノーマルのままフィアット500の着心地を向上させる粋な商品です。吊るしのシャツじゃ満足できないあなたへ。セミオーダーのシャツの着心地の様に、フィアット500を纏うことが出来る素敵なひと手間のご紹介でございました。
ちなみに、ステー部分で、前が22ｍｍ、後ろが18ｍｍ下げることが可能です。（10ミリ外側へオフセットした場合の最大値）
ご購入は当店に直接ご用命頂くか、以下のWebShopからも可能です。但し取り付けはプロショップで！DIYは自己責任でお願いします。
